小学校では2020年から、中学校は2021年から、新学習指導要領でプログラミング学習が必修化されましたね。
2022年からはいよいよ高校でも、プログラミング学習が必修化となります。
私がプログラムを始めて見たのが、大学生に入ってから…。当時は言語を覚えるのに必死でした。
もう20年も前の話です…。
小学校からプログラミング学習をする時代にとうとう来たか~。という感じです。
これも時代の流れです。
今回は、プログラミング学習塾に小学生の子供を通わせる親御さんが増えていることから、小学生がプログラミングを学ばなければいけない理由について話したいと思います。
この記事を読んで分かること
- 小学生のプログラミング教室とは?
- プログラミングでどんなことを学ぶのか
- プログラミング学習するメリット
- プログラミング教室に学ばせる必要はあるのか。
なぜプログラミング学習が必修化されるのか?
「プログラミング」と聞くと何か難しそうに聞こえますよね。プログラミング学習が必修化された目的は「プログラミング的思考」つまり論理的に課題を解決する力を育もうというのが、文部科学省がプログラミング教育を必修化させた狙いです。
これからは英語のようにプログラムを学ばせる必要がありそう。子供にいつからプログラミングを学ばせたらいいかな?
そうだね、小学生に入ってからでいいのかな?英語みたいに塾に通わせるか悩むね。。
キョン家でも子供が小さいうちに何を学ばせた方がいいかが話題になったので、仕事でもお世話になっている大手学習塾Gで勤務している友人に聞いた内容も踏まえてご紹介します。
小学生のプログラミング教室とは?
今の20代~40代の親世代が小学生の頃にはなかった学習科目「プログラミング」。なかなかイメージが湧かないですよね。
キョン家は私がWEBディレクター、妻がWEBデザイナー・コーダーとして会社で仕事をしているので、WEBサイト制作に関するプログラミングについては自分たちで教えられるとは思います。
でも、「小学校でプログラミングを学ばせるって何から学ばせるの?」と思ったのも事実です。
- わざわざプログラミング教室へ通わせる必要があるのか?
- 自分たちが教えられることなのか?
- 受験で必要なことは教えられるのか?
そんな疑問は出てきます。
そこで、大手学習塾Gで勤務している友人に話を聞いてみました。
結論から言うとプログラミング教室に子供を通わせるのは「あり」とのことです。
子供、小学生向けに主にパソコンやタブレットを用いてプログラミングを教えてくれるのがプログラミング教室。かつては大人がスキルアップのために通うという教室が多かったのですが、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化の影響を受け、子供向けの教室も増えているそうです。
むしろ今は増えすぎてるくらいだとか。
プログラミング教室の市場規模
2020年の子ども向けプログラミング教育市場規模はなんと139億9,600万円。2019年比123%の市場規模拡大で、2025年には292億2,600万円となる予測だそうです。(参照:コエテコの子供向けプログラミング教育市場規模調査より)
ただし、すでに2020年では1万校も開設されており都心ではすでに供給過多になっているそうです。まだ、親の中でも迷っている人が多いからかもしれませんが、これからは子供をプログラミング教室に通わせる親御さんは増えてきそうです。
プログラミング教室は3つに分類できる
プログラミング教室には、大きく分けて3つの種類があります。
- プログラミングの基礎を学ぶ
- ロボットを作り、動かし方を学ぶ
- アプリやゲームの作り方を学ぶ
1.プログラミングの基礎を学ぶ
パソコンの基本的な操作やプログラミングの概念が学べる教室です。パソコン操作に必要なタイピングやマウス操作から教えてくれる教室もあります。マウス操作だけで直感的に操作できる「スクラッチ」を使用したり、簡単なコードを使ってオリジナルの作品を作ったりしながら学びます。
2.ロボットを作り、動かし方を学ぶ
自分がイメージした通りにロボットが動くためのプログラミングが学べる教室です。LEGOやアーテックなどのロボットキットを用いることが多いです。 おもちゃのようにロボットを組み立て、パソコンなどでプログラミングを組み、ロボットを動かします。
3.アプリやゲームの作り方を学ぶ
Web制作やゲーム・アプリなどの制作が学べる教室です。今まで紹介した2つの教室に比べ、難易度が上がります。Unityなどの言語を学び、ゲームやアプリを制作し、オリジナル作品をプレゼンテーションする練習をする教室があります。また、一般的なウェブサイトのプログラミングで使われているHTMLやCSS、JavaScript、PHPなどの言語を使ったWebサイト制作を学べる教室もあります。プログラミングの基礎を身に付け、さらにレベルアップをしたいと考えている子供向けです。
プログラミング教室に通わせるなら、1,2,3の流れで通わせる方がいいかもですね。遊び感覚で学んでプログラミングへの抵抗感も無くしていくのも大事かも。
なぜプログラミング教室が注目されているのか?
前述のコエテコの市場調査によると子供向けプログラミング市場規模は年々拡大しており、2020年は前年比の123%になる予想です。この傾向は今後も続き、5年後の2025年は今年の2倍以上になるともいわれています。
このように小学生のプログラミング教室が注目を浴びている理由は3つあります。
- 小学校でのプログラミング教育必修化
- 今後の大学入試の出題教科に
- IT人材の必要性
【理由①】小学校でのプログラミング教育必修化
先述した通り2020年度から小学校でプログラミングを教育が必修化されました。また、中学校は2021年度からプログラミング教育が必修化。これを受けて、習い事にプログラミングを選び、小学校では、プログラミングに必要なプログラミング言語を学ぶというではなく、自分で考えたことを表現するというプログラミング的な思考を学びます。
このプログラミング的思考は、どのような仕事についても必要です。また、今はパソコンを仕事で使用するのが当たり前の社会です。タイピングや基本的な操作ができることは、仕事の効率化にもつながりますね。
【理由②】今後の大学入試の出題教科になる
親御さんがプログラミング教室に通わせる理由の中でも一番の理由はこれではないでしょうか。
文部科学省は2024年度の大学入学共通テスト(センター試験)から「情報Ⅰ」科目にプログラミングを加えることを検討しています。つまり、2020年現在の14歳以下の子供たちには、入試に影響が出る可能性があります。
しかも、配点が英語や数学などの主要教科と同じになるようです。これからの受験生は、教科が増えて勉強が大変ですね。。
テスト全体もマーク式から思考力や表現力などを図ることができる記述式に変更することも検討されているようですので、より深い理解をしていないと点数を獲得することは難しそうです。
【理由③】IT人材の必要性
今後は、IoT(Internet of Things)や膨大かつ多様なデータ群を取り扱うビッグデータ、AI(人工知能)やロボットの発展がさらに進んできます。その一方で、日本の人口はどんどん減少しており、2030年には最大79万人のIT人材が不足する可能性があると言われています。
これらの理由から、プログラマーをはじめとしたIT人材は今後も必要とされます。
企業にIT人材がいない会社がまだまだ多いのも事実。これからはますますIT人材の獲得が難しい世の中になりますよね。
プログラミング的思考は将来役立つのか?
30代・40代の親世代にとって、小学生の頃にプログラミングに触れたことがないので、「本当に将来、プログラミングを学ぶことが役に立つの?」と疑問に思ってしまうのは仕方がないことなんです。
日本ではようやく小学校でプログラミング教育が必修化されましたが、諸外国に比べると日本のプログラミング教育は遅れているようです。
イギリスのプログラミング教育
1995年に小学生・中学生の必修科目として「ICT(Information and Communications Technology)」が導入され、2013年に5歳~16歳の義務教育期間でプログラミング学習の授業を必修化して本格化。国が主導でIT教育者の育成にも力を入れています。
5歳からプログラミング学習を学ばせているんですね。小学生に入るまでにシンプルなプログラミングを理解して、デバック(修正)まで学んでるみたい。凄いですね。。
フランスのプログラミング教育
フランスのプログラミング学習と言えば、プログラミングスクールの「École 42(エコール42)」が有名です。「42」は、コンピュータープログラミング学校で2013年に設立されました。パリ発で、アメリカのシリコンバレーにも開校し、ベルギーやロシアなどにも開校。そして2020年に東京にも開校されました。特徴は「完全無料」で、なんと先生がいないのです。自分でカリキュラムを進めて3年~5年で卒業を想定しています。
少し話は脱線しましたが、実は「42」を卒業した生徒はエンジニアとして優秀というイメージが学歴社会のフランスでも浸透しており、国だけでなく教育期間も世界規模で進められているという点ではIT先進国です。
韓国のプログラミング教育
アジアの中では韓国がIT先進国として、2007年からプログラミング教育が選択科目として取り入れられており、ICTにおいては必修科目として小学校から取り入れられています。
インドのプログラミング教育
IT大国と言われるインド。初等教育では2005年から「ICT」と「コンピューターサイエンス」が数学の一部に組み入れられています。他の国も同様ですが、ITを教える先生の不足が国としての課題でもありますが、早くからプログラミング教育に力を入れています。
海外のプログラミング教育の状況を知ると、日本はようやくと言った感じなのね。
その通りだね。世界中でプログラミング教育に力を入れているということは、間違いなくプログラミング的思考が将来必要になってくるのを示していると言えるね。
プログラミング的思考で得られる能力
プログラミング的思考が将来に必要なのはわかったとして、プログラミング的な思考によってどういった能力が得られるのかな?
プログラミング的思考で得られる能力は、一般的に「抽象化」「分析」「順序だて」「分析」「一般化」の5つの能力が得られみたいです。
- 抽象化・・・目的に応じた共通点を見つけること。
- 分解・・・大きなものをできるだけ小さなもの分けて考えること。
- 順序だて・・・目的達成までの手順を組み合わせを考えること。
- 分析・・・完成した手順が最善の方法か手順をたどりシミレーションすること。
- 一般化・・・物事の共通点を見出し、別の方法でも再現できるような内容にすること。
5つの能力はプログラミングだけではなく、これから直面するあらゆる課題に当てはめることができます。
あらゆる物事には「目的」と、目的達成のための「過程」が必ず存在します。プログラミング的思考があれば、「目的」と「過程」を早い段階から意識をして作業ができるでしょう。そうすれば、仕事の効率は上がります。
また、その「過程」の中で思い通りにいかないことや失敗があるはずです。「過程」の中の問題点や改善点を見つけ出すポイントを身に付けているので、容易に解決につながる。プログラミング的思考というのは、社会に生きていくうえで武器となっていくということですね。
「プログラミング学習を検討する」保護者が70.6%
プログラミング教室・ロボット教室検索サイト「コエテコ」が行った小学生のお子さんを持つ保護者を対象とした「大学入学共通テストへの『情報』教科採用に関する保護者調査」では、なんと保護者の70.6%がプログラミング学習を「検討する」という結果になったそうです。
大学入学共通テストに「情報」教科が採用されたことで、より保護者の意識が強くなったのが分かりますね。
将来、大学受験で必要となれば苦手意識を覚えさせないためにも、プログラムを学ばせることは必要かも。
キョン家は幼児向けプログラミン教材を検討中
とはいえ、キョン家も右に倣えでプログラミング教室に通わせるかとなると、まだ正直悩んでいます。
大手学習塾で勤務している友人は、「早いうちから学ばせた方が今後のためにもいいと思う。」とは言ってはくれましたが…。
特に幼児(3歳~5歳)で学習塾に行かせたらプログラミング的思考が身につくわけでもないと思いますし、塾に行かせることが強制的になってしまっては本末転倒。いかにして子供にプログラミング的思考を楽しく自発的に学んでもらうかを考えています。
そういった背景があって、キョン家はまずは「幼児向けのプログラミングおもちゃ」を買って、初期のプログラムの基礎を学ばせようかと検討中です。
おもちゃで遊びながら学ぶことができれば、子供も飽きずにまずは自然とプログラミングに触れることもできると思いますで、最初は自分たちで教えてみて、大学受験に必要な知識を学ぶために学習塾に通うというのが良いのかなと思っています。
大手学習塾で勤務している友人の話を聞いて自分たちで考えた結果、キョン家は「幼児向けプログラミング教材」を買ってみるというのが今のところの見解です。
ご家庭それぞれの考え方や教育方針が違うので、これが答えではないとは思いますが、参考になればと思います。
そのうち、子供向けプログラミング教材のおすすめについて紹介できればと思います。
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